駄々ッ子社長【1956年(昭和31年)/松竹】

1956年(昭和31年)公開の松竹映画『駄々ッ子社長』。

主演は大木実、ほか藤乃高子・小山明子・関千恵子・片山明彦らが出演。

父親から継いだ会社をあっという間に潰してしまったお坊ちゃまが、社会勉強のために小使いとして出直し。
会社の不正に立ち向かい、女性たちからは求愛され…!

溌剌颯爽としたスーパー小使い・大木実に勇気をもらえる作品です。

 

作品情報

駄々ッ子社長
【公開】1956年(昭和31年)2月12日
【時間】85分/モノクロ
【配給】松竹
【原作】船山馨(面白倶楽部 所載)
【監督】番匠義彰
【出演】大木実/藤乃高子/小山明子/片山明彦/関千惠子/坂本武/北龍二/浦辺粂子(大映)/加東大介/多々良純/明石潮/近衛敏明/大宮敏/諸角啓二郎/渡辺鉄弥/津村準/叶多賀子/太田千惠子/空伸子/伊久美愛子/土紀就一/今井健太郎/遠山文雄/島村俊雄/土田桂司/井上正彦/鬼笑介/谷よしの/森道子

あらすじ

親から継いだ会社を潰してしまった大助(大木実)は、心機一転、叔父の知人の会社の小使いとして再出発します。
はじめは社員たちから見下されることもあったものの、大助がタダ者ではないということに社員たちも次第に気づきはじめ、一目置かれるようになります。
やがて大助は、社内の不正に関する情報を入手、社員たちと手を組んで調査を始め…。

 

ロケ地 

国際劇場

国際劇場は、かつて浅草にあった松竹の直営の劇場です。
大助(大木実)と、同じ会社で働く事務員・阿矢子(小山明子)が映画デートに行くシーンで登場するのが国際劇場。
映るのは外観のみで、ふたりが何の映画を観たのかは不明です。

 

熱海

大助が小使いとして働いている会社「金春レーヨン」。
その金春レーヨンの社長の娘・冴子(藤乃高子)が、取引相手のジョージ藤沢(諸角啓二郎)と一緒に出かけたのが熱海です。
冴子の危機を察知した大助が、そこへ乗り込んでいきます。

撮影に使われたホテルは大野屋???
大助と冴子がホテルから出てくるシーンをよくよく見てみると、「大野屋」と書いてあるのが見えるので、ホテルの外観のシーンは大野屋で撮影されたのかも。
ほかに手がかりがないため、細かい検証まではできませんでしたが…。

 

劇中に登場する映画

劇中に、映画の看板がチラッと映るシーンがあります。
映画そのものが流れるわけではありませんが、看板が登場した映画の情報をまとめました。

 

『早春』

国際劇場に掲げられている看板に『早春』の文字。
小津安二郎監督、池部良・淡島千景らが出演している、あの『早春』ですね。
こちら、文字のみの看板で、イラストはありません。

本作が公開される少し前、1956年(昭和31年)1月29日に公開されています。

 

『嫁ぐ日』

こちらも国際劇場前に看板が掲げられています。
吉村公三郎監督の作品で、津島恵子らが出演しています。
本作が公開される直前、1956年(昭和31年)2月5日に公開された作品です。

 

上記の『早春』『嫁ぐ日』以外に、国際劇場前には『春のおどり』の看板も掲げられていますが、こちらは映画ではなく、松竹歌劇団(SKD)のグランドレビューの看板です。

 

なつかしの雑誌・小説

Collier’s

「Collier’s」は、かつてアメリカで発行されていた雑誌。
大助がこの雑誌を読んでいるシーンがあります。

ちなみに、大助が読んでいる号は、「Collier’s」December 9, 1955。
表紙には「THE 66TH ALL-AMERICA FOOTBALL TEAM」と書かれていて、アメフトの選手たち?の写真が載っています。
この号にはアメフトの特集が掲載されているようですね。

 

キラリ☆出演者ピックアップ

諸角啓二郎

「金春レーヨン」が取引しようとしている相手、日系二世・ジョージ藤沢なる人物を演じている諸角啓二郎。
取引しようとするだけでなく、金春レーヨンの社長の娘・冴子に思いを寄せて迫ります。
もう見るからに胡散臭さ満載で、なんだか怪しくないですか???という空気がどこからともなく漂う人物なのですが(笑)
しかし、コワモテ・諸角啓二郎が見せるカタコト演技は、なんともいえない深い味わいがありますね。

ちょっとばかり可愛い(?)カタコトの諸角啓二郎、なかなかイイですよ(笑)
まぁ、怪しいことには変わりありませんがね(笑)

 

【映画レビュー】溌剌颯爽!スーパー小使いくんの痛快&爽快活躍記

原作は船山馨の小説です。

父親から継いだ会社をわずか数年で潰してしまった大助(大木実)は、修行のため、叔父の知人の会社で小使いとして働くことになり、覚悟を決めて心新たに再出発。

いいとこのお坊ちゃまである身分をひた隠しにして、小使いの仕事に励む大助。
しかし、滲み出るオーラは隠し切れないもので、偉そう…いや、毅然とした態度で社員たちに接するうち、一目置かれるようになります。

そんな大助が、社内の不正を暴いていく…!
実に痛快、爽快!!
わかりやすい明朗快活なストーリーは、観ていると元気・勇気が湧いてきます!
こういう映画、大好きです。

大木実は、こういう爽やかなキリリとした役が本当に似合いますね。
文句なしにカッコイイです!
ピッチピチの作業服姿で小使いデビューに臨む姿はちょっと可笑しかったりもするんですが、生まれ変わりのフレッシュな魅力も感じられて、なかなかいいもんです。

ピンチを救ってあげた事務の女の子・阿矢子(小山明子)から好意を寄せられ…。
さらには、社長の娘・冴子(藤乃高子)からも好かれちゃって、モッテモテなスーパー小使いくん。
モテる男は、肩書きなど関係なく、どこに行ってもモテるんですね。
これ、なかなか真理を突いていると思いますけどね。

それにしても、この頃の小山明子は本当に天使のように可愛くて、思わず見とれてしまいます。
大助を援護する芸者・ぽん太を演じる関千恵子の妖艶な魅力にも引き込まれ…。
もう、女性陣みんな素敵。

大助と対立する技師・桑戸(片山明彦)との友情などもなかなか良い。
柔道対決で和解するシーンなど、実に爽やか。
これぞ昭和のスポーツマン!といった感じで、後腐れなく笑顔で酒を酌み交わす…そんな二人と一緒に、こちらも乾杯!したい気分になります。

全編にわたって爽やかな風が吹き抜ける…そんな作品であります。

 

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